『喜嶋先生の静かな世界』を読んで進路選択しよう

 

あらすじ

小中高で暗記に注力する教育を受けてきた主人公は辟易としていた。大学に入ってからも結局はそれまでの教育と変わらないのかと失望していた。卒論の研究のため選んだ研究室で喜嶋先生と出会う事になる。そして生涯通して大事なこと、研究する事への喜びを先生のもとで学んでいくことになる。

 

 

感想

 

私の周りにも理系大学生が忙しい、忙しい。と言いながら大して興味のある分野でもないレポート作成に四苦八苦している様子をよく見る。それを目にするたびに少しかわいそうに見えてくる。

 

高校3年の冬に文転した私ですがその理由は、理系科目が苦手だったことと仮に理系に進学しても興味のない学部に入ってしまっては4年間を棒に振ることになると考えたからでした。私が理系に進むのはミルクボーイがロケ専門の芸人になるようなものです。そんな危ないマネは出来ません。実際その時の決断は私の人生を大きく好転させるものだったと今は思います。

 

この本を読んであらためて文系が自分に向いてるし、研究室でひたすらに数式を解くなどという行為は自分には向いていないのだなと感じました。主人公のように人と関係性を持つことよりも数式を解き続ける方が好きという人はあまり多くないと思いますが、非常に尊敬できる存在だと感じます。私にとってはこうして今ブログで文字を綴っている時の方が数倍楽しいです。ミルクボーイがロケを苦手としているように人には向き不向きがあってそれを自分自身が知っておく事はとても大切です。

 

何かに夢中になって取り組む経験は人生の他のどんな経験にも勝るほど充実しているという点も非常に共感しました。そうした経験を増やしていきたいです!読書もそのひとつだと思います。読む前からその本が一生涯大切な指針になるなんて誰も思いっていませんし、数をこなしてそのようなものに出会える確率を上げていくのが私にできる事です!